今回のレポートでは少し趣向を変えて「日本」についてお伝えしたいと思います。「スウェーデンからのシニアレポートなのにどうして日本について?」と思われたかもしれませんが、スウェーデンのシニアにお薦めの日本体験・訪問先を紹介したいと思います。

ひとくちに「日本」といってもさまざまで、スウェーデンの若い世代は日本のアニメ・漫画、コスプレ、オタク文化を思い浮かべると思います(「オタク」などもそのままスウェーデン語として使われています)。今回はシニアにどのようなものが人気か、スウェーデンのシニア向けの雑誌に掲載された記事を中心に紹介したいと思います。

 

旅行先(訪れるべき都市)

スウェーデン人シニアに人気の旅行先としては東南アジアのタイなどが挙げられますが、もう一足伸ばして日本までいつかは行ってみたいと思っているシニアは多いと思います。そんなシニアに以下の4都市が雑誌に紹介されています。

 

1.東京

やはり日本に行くとなれば東京が一番最初に挙げられる訪問地となるようです。最近では広島などの地方都市の知名度・人気が上がってきていますが、やはり東京ははずせません。

「空気はきれいで、ほとんどの人が地下鉄を利用するために車を利用する人の数は限られている」と紹介されていますが、スウェーデンに住んでいる人が「空気がきれい」と感じるか少し疑問に思いますし、また、確かに地下鉄を利用する人は多いかもしれませんが、車の数には圧倒されると思います。しかし、そのあたりはご愛嬌ということで。

東京で訪れるべき場所としては、上野公園、東京国立博物館、渋谷の交差点(人口密度が高いことで有名)、築地市場、スカイツリーなどが挙げらています。

 

2.京都

こちらは「日本らしさ」に関しては他の追随を許さないといっても過言ではないでしょう。京都で見ることができるものとして、神社仏閣に加え、伝統的な手工芸、織物、茶の湯、庭園などが挙げられています。

 

3.直島(香川県)

3番目に挙げられているのが香川県の直島。これは少し意外な気がしました。神社仏閣めぐりに疲れたら、直島に来ればよいと紹介されています。一足伸ばして、岡山などを拠点にしていかなければならないが、直島は落ち着いた場所で、美術館など文化的なものが沢山あり、日本の有名な建築家安藤忠雄設計のホテルにも泊まることができるとも紹介されています。最近直島は現代アートを中心に町おこしをしているので、アート・文化的なものに興味があるスウェーデンのシニアにとっては人気の場所なのかもしれません。

 

4.広島・宮島

平和記念資料館と市内の観光が挙げられています。資料館の展示物を見れば何が起こったかを知ることができ、近くに核兵器廃絶を願って燃え続ける平和の灯があると紹介されています。また、市内は少し殺風景なため、宿泊場所としては宮島がお薦めだとしています。厳島神社と大鳥居が紹介されています。

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直島(香川県)                                              写真:Wikimedia

 

日本で体験すべきこと

日本で体験すべきこともいくつか紹介されています。スウェーデンの若者にとっては、マンガやアニメに関する場所、渋谷、原宿などでのショッピングなどが挙げられるかと思いますが、シニアにとってはやはり伝統的なものがお薦めのようです。

 

1.花見(桜)

「桜はとてもきれいで、日本人はそれを見てすがすがしい気分になります。」

「桜は日本では国民的関心事でニュースで桜の咲き具合(開花予想など)をチェックしている。」

「公園で同僚と花見をするので公園は人でいっぱいになる。」

などと紹介されています。確かにどれも間違っていないように思います。

 

2.神社・仏閣

奈良の大仏と共に、京都の清水寺、宮島などが挙げられています。

 

3.旅館

「床にマットを敷いて(畳に布団を敷いて)寝るのはあまり気持ちよく思わないかもしれませんが、これはやっておかなくてはいけません」と紹介されています。ベッドに寝る習慣があるスウェーデン人にとって床に寝るというのはやはり特別な体験のように思います。

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ストックホルムにある和風ホテル「やすらぎ」の一室                               写真:やすらぎHPより

 

4.日本食

もちろんそうでしょう。そしてスウェーデン人が一番に思いつくのはやはり寿司です。そして、回転寿司がお薦めだと紹介されています。確かに日本語がわからない人にとっては普通の寿司屋さんで注文するよりもハードルはぐっと下がるように思います。このほかに広島のお好み焼き、神戸牛、和牛がお薦めの日本食として挙げられています。

 

5.温泉

理由は良くわかりませんが兵庫県の城崎温泉がお薦めの温泉として挙げられています。そして、前述のように旅館に泊まることを薦めています。「温泉の入り方」も簡単に紹介されています。スウェーデンにも温泉のような施設はありますが、水着を着て入るのが普通で、裸ではいるというのはかなり抵抗があるかもしれませんが、スウェーデンのシニアにも是非挑戦してもらいたいところです。

 

6.新幹線

日本の人にとっては普通の交通手段のひとつかもしれませんが、スウェーデンの人にとっては時刻表どおりの運行、きれいに清掃された車内、脱帽して礼儀正しく挨拶する車掌さんなどはどれも驚きであるといえるでしょう。

 

まとめ

今回のレポートでは、スウェーデンのシニアに日本がどのように紹介されているかを書いてみました。「やっぱり」というものから意外なところまで色々あったかと思います。スウェーデン人シニアが知っている日本語の単語としては、俳句、盆栽、芸者、腹切り、柔道、カラオケ、シイタケ、豆腐、寿司などがありますが、日本を訪れてもらって是非日本のことをもっと知ってほしいと思います。また、なかなか行けないかもしれませんが、日本のシニアの方にもスウェーデンを訪れてもらい、いろいろなことを知ってほしいと思います。