毎年恒例となっているシニア展が今年も10月20日から22日の3日間、ストックホルム近郊のエルブシェにて開かれました。今回のレポートではこのシニア展に加えて、別のシニア展についてもお伝えしたいと思います。過去のシニア展の様子については2011.11.28、2012.11.16、2013.11.15、2014.10.22付レポートをご覧頂きたいと思います。

スウェーデン最大規模のシニア展2015

21回目の開催となった今年のシニア展、主催者の発表によると昨年同様、健康についての講座などに加えて、旅行会社、シニア用品を取り扱う会社などが200近くの展示ブースを出展し、盛況だったようです。

2015-11-Fig1
シニア展会場の様子
写真:ヤン・アーレイ

討論会では住宅問題に詳しいキリスト教民主党のエバ・サムエルソン氏が登場し、最近の調査結果で若者の人口が減っており、それとは反対に高齢者の数は増えているため、新たに360000戸の高齢者向け住宅が必要であることがわかったと述べました。そして、高齢者にどのように引っ越してもらうか、経済的な援助をどうするかなどについての調査委員会の16の提案にについての説明がなされました。これについて退職者協会のロゲスタム会長は、これまでで一番すばらしく、最も熱望しているもので、かつ、非常に理解できることであると述べ、賛意を表しました。このほかにも同じ討論会のなかで、所得税(譲渡所得)の問題などについても討論が行われました。このような討論を通して高齢者の生の声が政治家に届くのは非常に良いことではないかと思います。
2015-11-Fig2
サムエルソン氏(左)とロゲスタム氏(右)
写真:ヤン・アーレイ

60プラスメッセ

前述のシニア展に加えて、「60プラスメッセ」というシニア向けの展示会が最近よく開かれています。女性二人が立ち上げた60プラスグループという会社組織がオーガナイズしている展示会です。もともとは「60プラス」というシニアが集まるインターネットサイトだったものが発展して、展示会となりました。この展示会は「シニア展」と比べると歴史は浅いものの、4年ほど前から全国各地で展示会を開いており、最近では10月22日と23日の2日間、ストックホルムから北西に200kmほどのところにあるファールンという街でメッセが開かれました。

この60プラスメッセに今回初めて退職者協会がブースを出展しました。開催されたファールン地区の支部長は、「いつもと違う雰囲気・場所で高齢者の方に会うのは新鮮でとてもよかったです」と言っています。機関紙などを配るなどして、新しい会員の勧誘なども行ったようです。もうひとつの退職者の組織である全国退職者組合も近くにブースを構えていたようですが、ライバル視するのではなく、連携、協力を模索しているようです(注:二つの退職者組織は共に政治的思想はないと明言していますが、退職者協会は右寄り、全国退職者組合は左寄りと言われています)。
この他に、シニア展と同様に旅行に関するブースや健康、ファッション、財政、ハウジング、スポーツ、園芸などなど幅広い分野のブースが並びました。また、講演会なども行われました。「ドイツ - ベルリンの壁の前と後」と題した、歴史に関する講演や、ヨガに関する講演などが人気を集めました。このほかにもファッションショーなども行われました。
2015-11-Fig3
60プラスメッセ会場の様子
写真:http://www.60plusmassan.se/

このように盛んに展示会を開いていますが、その元となったインターネットサイト60プラスでも引き続き盛んな活動が行われています。一年間300クローナ(約4500円)の有料会員制ですが、クラブ活動の紹介、新しい友達を見つけるためのコーナーなどが人気を集めています。

まとめ

全国各地でシニアに関する展示会が開かれており、大都市に住む人だけでなく、地方にすむ人も講演、政治家による福祉に関するディスカッションなどに参加することができるようになって来ました。今後もシニア展が盛んになり、ますます多くの高齢者が参加するのではないかと思われます。