今月は、スウェーデンの高齢者のインターネットの利用状況についてお伝えしたいと思います。なお、インターネット事情を示すために本文中に統計の結果が出てきますが、統計の結果は全て「Svenskarna och internet 2015(スウェーデン人とインターネット2015)」によるものです。

インターネット利用状況

インターネットは現代の生活になくてはならないもののひとつになりましたが、退職者世代では利用していない人、興味が無い人がいるようです。主に1920年、1930年代に生まれ人、インターネットが爆発的に普及しはじめる1990年代に定年退職した人たちにそのような傾向があるようです。統計によると全人口の約9%がインターネットを利用していないそうです。そして多くの人が高齢者だそうです。視聴覚障害、運動障害、識字障害、認知症などが原因で高齢者の間での普及が進まないという分析もあります。それでも世の中のインターネット化にともないそういった世代でもインターネットを利用する人の数が年々増えてきているようです。パソコンやインターネットに不慣れないわゆる「デジタル難民」の人の数はこの一年間で7万人ほど減ったそうです。

2015年のレポートによると、65%の人が情報化社会に適応できていると感じているそうです。その一方で、60%のスウェーデン人がインターネットを利用しすぎていると感じているようです。

66歳から75歳の人の80%が自宅で時々、62%の人が自宅で毎日インターネットを利用しているそうです。また、76歳以上のグループでは42%が自宅で時々、29%の人が自宅で毎日インターネットを利用しているそうです。

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写真: Wikimedia Commons

ソーシャルネットワークサービス

FacebookやTwitterといったソーシャルネットワークサービス(SNS)はスウェーデンでも多くの人が利用しています。こういったサービスを利用するのは若者が中心というイメージがありますが、スウェーデンではFacebook利用者は若者の間で減少傾向にあり、それとは逆に高齢者の利用者が増加傾向にあるようです。

66歳から75歳のインターネット利用者の半数、76歳以上のインターネット利用者の3分の1の人がFacebookを利用していることがわかりました。また(インターネットを利用しない人を含めた)76歳以上のグループでは13%の人が一度はFacebookページを訪れたことがあるという調査結果が出ました。66歳から75歳のグループでは4分の1の人が、76歳以上のグループでは8分の1の人が毎日Facebookを利用しているそうです。

このほかに画像共有サービス、「インスタグラム」の利用者は、66歳から75歳のインターネット利用者の中で10%、76歳以上では6%という結果が出ました。Twitterの利用者はこれより少し少なく、66歳から75歳のインターネット利用者の9%、76歳以上では4%という結果が出ました。
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写真: Wikimedia Commons

オンラインゲーム

パソコンや携帯電話でゲームをするのは12歳から35歳では男の子・男性が多いそうですが、36歳から75歳のグループになると女性のほうが多いそうです。56歳から65歳のグループでは女性インターネットユーザーの21%がゲームをしているのに対して、男性は7%にとどまります。76歳以上になるともともとインターネットユーザーの数が少ないために割合は低くなりますが、性別による差が見られ、お金をかけずに楽しみのためにゲームをしている男性は5%、女性は2%となりました。同じ調査で、お金を賭けてゲームをする人の割合は、76歳以上のグループでは男性はほぼ0%、女性は2%という男女が逆転した結果もでています。
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写真: Wikimedia Commons

まとめ

今月のレポートでは高齢者のインターネットの利用状況についてお伝えしました。何事も効率的にやるのが好きで、そのためなら新しいものをどんどん取り入れる傾向にあるスウェーデン人。高齢者のインターネットやパソコンの利用率は今後も増えていくように思われます。