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ヨーロッパ高齢者事情研究のため、2007年2月ストックホルムシニアライフ研究所を開設しました。
現地から最新の高齢者事情をレポートします。

高齢者の住宅事情(4)

松下泰志(Taishi Matsushita: 2012/1-), セスレ真美(Mami Sessle: 2011/11-2011/12),
ローベリ亜佐子(Asako Raberg: 2011/1-2011/10), ダールマン容子(Yoko Dahlman: 2007/2-2010/12)   

前回のレポートで、主にスウェーデンの高齢者専用住居についてご紹介しました。
今回はその詳細と、今後の展望についてレポートします。

スウェーデン国内の高齢者専用住居の数

2005年にスウェーデンの各市町村と自治体によって行われた市場調査によると、国全体における高齢者専用住居の数は、19,000-19,500軒だった。
その数は、2000年に行われた調査時の12,000軒と比較すると、62%の増加率であった。
この高齢者専用住居は、年々需要が高まっていくと考えられている。

高齢者専用住居を所有している不動産主

高齢者専用住居を所有している様々な不動産主の割合は以下の通りである。

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2000年の時点では個人が購入するといった形式が40%をしめている。
2005年になると、圧倒的な割合を、市町村が不動産権利を所有している賃貸マンションが占めている。

市町村所有の高齢者専用住居の増設計画

99の市町村、すなわちスウェーデンの全市町村や自治体の3.8%は、2005年の時点で今後高齢者専用住居を新しく建設、あるいは設置する計画があると話している。
計画されている数は、その時点で3,500件であった。

また、2006年、国が運営する住宅委員会の住宅事情調査によると、さらに多くの市町村や自治体が高齢者専用住居の建設を計画していることが明らかになった。

合計して、147の市町村や自治体が何らかの形での高齢者専用住居に関して何らかのプロジェクトを計画中である。

そのうちの100数箇所の市町村は、高齢者専用住居を新しく建てることを検討しており、
30数箇所の市町村は、建て直しで対応しようとしている。

2004年~2005年の間に新しく建設された高齢者専用住居は4,000箇所以上ある。
住宅事情調査によると、2006~2007年の間には7,165軒の新しい高齢者専用住居の建設が予定されている。

高齢者専用住居の建築方法が、どのような割合で行われるかは以下の通りである。

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住宅事情調査によると、現存の高齢者専用住居が、より人々のニーズに適したものになるように公共の住宅管理会社が建て直しをする、または建築補助を行うことが増えているようである。
10のうち6のプロジェクトは、公共の住宅管理会社が中心となって建設を進めている。

国内の多くの市町村は、古くなってしまった住居地域の改善に努めている。
それは、まず現状の住宅状況を確認し、後にその地域の住宅を高齢者が住むのに適したように改築しようと計画をすすめるといった方法で行われる。

市町村は、現存の住宅を高齢者専用住宅へ改築したり、内装を高齢者により適したものにリフォームしたりするために特に適している地域を指し示すことで、
高齢者の『住みやすい住居』へのニーズにこたえようとしているのである。

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