今年も毎年10月に行われているシニア展についてお伝えしたいと思います。毎年、ストックホルムで開かれるシニア展の様子をお伝えしておりますが、今年は同時期に別の場所で開催されたシニア展についてもお伝えしようと思います。
今年も恒例のシニア展がストックホルムで10月2日から10月4日の3日間開催されました。シニア展の様子はこれまでにもレポートいたしましたので詳細は省略しますが、今年も多くのブースが設けられ、著名な作家や女優、歴史家、トレーナーなどを招待し、講演が行われました。経済、保険、住宅、健康、旅行などをテーマにした展示ブースが設けられ、ディスカッションも行われました。ちなみに旅行社から日本への旅行についても紹介されました。
日本旅行の紹介
「日本 – 近代的な中にも伝統が息づく国 日本への魅力あふれる旅の御用命はワールドトラベル社へ。 素晴らしい建築群、モダン芸術、素敵な庭園。芸者に出会い、桜祭りへ行き、奇妙奇天烈な若者文化に出会おう。」 また、最近では高齢者の人も多くの人がソーシャルネットワークサービス(SNS)を利用していますので、今年はFacebook上で割引券が配布されるなど、SNSを利用した活動も見られました。
Facebook上で配布された割引券
ストックホルムのシニア展と同時期の10月4日にスウェーデン南部の都市、イースタッドでもシニア展が開かれました。ストックホルムの展示会同様、講演やディスカッションなどが行われました。市内のスポーツホールに大勢の人が押しかけ、関心の高さを示しました。眼鏡屋さん、眼科、不動産屋さん、旅行業者、救急救命士、自動車会社の人などが会場でブースを設け、様々な情報提供を行っていました。 このシニア展に始めて訪れた人もいました。シニア展がどんなものなのか見に来たそうです。彼らの目的は住まいでした。イースタッド市内に新しい家を見つけるために隣町から来たそうです。また、バス会社のブースでは地図を持ち出し、バス会社の人と参加者の人が、将来のバス路線についてディスカッションをしていました。参加者の一人は「この街では子供のころにバスに乗ったきりでそれ以後ずっと乗っていませんでした。以前75カード(75歳以上の人が乗車する際に使用できる券)をもらったけど、使いませんでした。今年の冬は使ってみようかしら」と言っています。このバス会社は運転手の募集もしていました。バスの運転手は常に人手不足で、55歳以上でバスの運転免許を持っている人、あるいは親戚などでバスの運転手になりたい人がいないか探しているそうです。
バス会社のブース 写真:マーク・ノードバール・ハンロン
また、各退職者協会から代表者を招き、パネルディスカッションが行われました。参加者の一人は、シニア展には多くの人が集まり、新しいことを色々学べますと言っています。この参加者は一番大事なことは高齢者のケアで、例えば、年を取って動けなくなっても、どこかに行けるようになっておかなくてはなりません、と言っています。
今回のレポートでは、恒例のストックホルムでのシニア展に加え、地方でのシニア展の様子も伝えました。同じようなシニア展は規模の大小はあっても、スウェーデン全国で開かれています。今後もますます盛況になるものと思われます。